岩田修二


                 議会報告


                                              07年1月


任期最後の定例議会が終わり、いよいよ選挙に向けた前哨戦が本格化しています。須坂新聞の報道によれば、いたって低調ムード。議員定数が今回の選挙から4人減の20人となったこと、厳しい財政状況の中でただ居ればいいという議員は必要なくなってきていること、議員として市政のチェック機能や政策提案能力が問われていること、などがその要因として考えられるのではないでしょうか。

 市議会議員の大きな任務は何かと問われた時、私は「須坂市のお金をどこに、どのように使うかを正しく判断すること」だと先輩議員から学びました。そのことは、市議会議員の責任の重要性を的確にあらわしていると思います。9月定例会で補正予算案に反対した理由はそこにあります。もう一つは言うまでもなく「政策提言能力」です。市長が提案したことは全て賛成、逆にただ批判するだけならことは簡単ですが、「自分ならこうする」、「こうしたほうがよい」とする提案ができるような資質が必要で、議員として須坂市をどうしていくかを常に考えている、構想を持っていなければならないのではないでしょうか。

 私は、明日の須坂市をみんなで創るために、引き続き須坂市政にかかわっていきたいと決意しています。皆様の変わらぬ御支援をよろしくお願いいたします。

 

 

 12月定例議会の報告

 

 12月定例議会は11月30日から12月14日までの15日間開かれました。主な内容は、条例の一部改正、一般会計総額6,411万3千円の補正予算、市道の認定等の事件決議でした。 

  

  旧上高井郡役所    耐震補強工事完了後は

市史編さん資料収納と 社会教育施設に

 昨年度県から譲与された旧上高井郡役所が、新年度から社会教育施設として活用されることになり、その詳細について説明がありました。

 1階は、現在公民館西館で行なっている、市史編さん資料収集関係業務に使用する部屋と交流室2室、2階は主に蔵の町並みキャンパス事業に利用される大小2つの研修室が整備されています。実際使用できるのは平成19年度からとなりますが、大勢の市民が気軽に利用できる施設の運営が期待されます。私は、市民ギャラリーとして広く市民の皆さんの作品展示のスペースとして活用するのが良いのではないかと思っています。

 また、笠鉾会館について新年度から入館料を無料にして3階スペースを有料で貸し出し、市民の発表の場にしたいと考えているとの説明もありました。

 

   

平成18年度出資団体監査                            

株式会社須坂健康福祉ランド(湯っ蔵んど)監査結果の報告

 

 地方自治法の規定により、監査委員は必要があると認めるときは、市が補助金を支出している団体や資本金の4分の1以上を出資している法人について、出納その他の事務処理の監査ができることになっており、須坂市監査委員は毎年1〜2団体の監査を行っています。

 平成18年度は、叶{坂健康福祉ランドの監査が行われ、その結果が議会に報告されました。その概要は以下の通りです。

・未処理損失を解消すべき平成18年度途中に急きょとられた改善措置にもかかわらず、実効が伴っていない。特に死海の水温水プールは、入場者が予想をはるかに下回っている結果、長期借入金がさらに経営状況を圧迫する恐れがある。早急に根本的対策を立てるべきと思われる。

・経営成績の推移は減少傾向にあり、累積赤字の解消どころか更なる負担増が予想され、計画の甘さは否めない。

・マレットゴルフ場、バッテリーカー及び仮眠室、保育室など各施設はほとんど利用されていないと思われるので、今後有効活用を検討されたい。

・従業員のコスト意識の醸成に努め、経費節減に努力されていた。

 湯っ蔵んどが須坂市財政のお荷物にならないよう、更なる経営改善を望むところです。

 

  

須坂市保育所運営審議会

公立保育園の統合及び民間活力の導入計画について諮問

須坂南保育園は閉園の方向へ

 12月1日須坂市保育所運営審議会が開かれ、須坂市の公立保育園の統合及び民間活力の導入計画について審議が始まりました。

 教育委員会からの諮問内容は、@須坂保育園・須坂南保育園の統合は最大規模園を超える定員となるため、単独の施設整備とする。Aその他の園は現行の計画どおりとし、優先順位は施設の状況等を勘案し決定する。B須坂南保育園の整備については、民間活力導入による新園設置により行うものとし、新園開園後、須坂南保育園は閉園する。

 審議会で今後本格的な審議が行われますが、広く市民の皆さんの意見をお聞きする機会を設ける計画もあるようです。

 

  

岩田修二の一般質問と答弁  要旨         

 

●民間活力の導入計画について(市長答弁)

質問 今回提案されている「児童センター・児童クラブ」と「学校給食センター調理部門」はどのような場でどのような検討が行われたのか。

答弁 6月以降担当課からのヒアリングを行い、今年度に予定した内容の進捗状況を確認する中で、予定する年度や方向性の結論を出す年度をまとめたもの。内容については、職員や労働組合へも既に説明してある。

質問 民間活力導入計画は、果たして市民にとって得になるのか。

答弁 安全・安心を確保し、サービス水準を保つことができ、市民の皆様のご理解が得られれば、民間に任せることがより市民にとって得になると考えている。

質問 民間活力とは聞こえがいいが、行政の施策によって低賃金労働者が増加し、今問題になっている「格差社会」の助長につながりかねない。

答弁 従事する人数や正規、パートといった職種も変わっているので、一概に「格差社会」の助長になるとは考えていない。

 

●地域づくり市民会議について(総務部長答弁)

質問 会議内容は事前に周知するのが当たり前になっているが。

答弁 出席者アンケートでも意見をいただいた。できる限り開催会場などで事前に閲覧あるいは配布できるよう、また、ホームページでも見ていただけるようにしたい。

質問 会議で出された要望等が実際どのように処理されているのか、公開することが必要では。

答弁 いただいた主な意見は、市報とホームページに。地域の課題と回答については当日の出席者に一覧表で配布している。当日会場で出された意見は、全町の区長に文書で回答した。

 

●情報公開について(総務部長答弁)

質問 市民が自由に出入りできる施設にパソコンを設置し、インターネットが利用できる体制をつくるべき。

答弁 インターネットでの不正アクセスや、悪質なメール、犯罪の発生等悪質な利用も考えられることから、現在設置してある施設での利用について周知していきたい。

質問 審議会や会議の会議録がホームページにほとんど掲載されていないが。

答弁 ホームページへの掲載がもれていたり、遅れているもので今後更に徹底を図っていく。

質問 ホームページには毎日700人前後のアクセスがある。市民にとっての情報収集源にもかかわらず、迅速な更新が行なわれていないのでは。

答弁 約2万ページ分の情報があり、全てには目が届かない部分もある。速やかな更新に努めていく。

 

●坂田浄水場の再生について(水道局長答弁)

質問 須坂市のおいしい水を復活させるには、坂田浄水場の再生は欠かせない。再生に向けた見通しはどうか。

答弁 来年度「緩速ろ過池」の漏水調査を実施し、補修方法を検討したい。再生の時期については今後策定する「地域水道ビジョン」で検討していく。

 

  

新たなスタートに向けて

岩田修二の決意      

みんな力で明日(あした)(つく)

 

 早いもので、平成15年2月の市議会議員選挙で多くに皆さんの御支援をいただき、市議会という場で市政運営に参画するようになってから4年が経過しました。この間、毎議会ごとの一般質問で、高山村との合併問題、財政状況、子育て支援施策等々の課題を取り上げ、須坂市の発展のため、市民が主人公である須坂市になるため努力してまいりました。

また、会派「市民21」の一員として市長に対し平成17年度、平成18年度の予算編成期に市政要望を提出しその実現を図ってきました。更に、議会改革に向けても、定数等改革検討委員会の一員として、民主的な議会運営の実現に向け取り組んできました。

私はこの間の活動の中から、地方分権の時代に対応した希望の持てる須坂市の実現に向け、更に議員活動を続けていく決意をしています。「みんなの力で明日を創る」ため引き続き皆様の御支援を賜りますようお願いいたします。

 

岩田修二のめざすもの

 

○開かれた行政  情報公開

1 須坂市の施策や、事務事業などについて、市民が納得できる公正で透明な行政の推進をめざします。

 

2 公共事業の計画・実施、評価、見直しなど全過程を通じて、その必要性を審査するための評価システムを制度化し、市民と有識者を加えて常設の「事業評価委員会」の設置をめざします。

 

3 重要な施策の決定については、情報公開と住民懇談会等により、市民に対する説明責任の徹底をめざします。

 

○少子・高齢化に対応した福祉のまちづくり

1 多様化する保育ニーズに応え、0歳児保育、病後時保育、一時保育等特別保育事業の充実に取り組みます。

 

2 保育所を「地域の子育て支援センター」と位置づけ、保育情報の提供、育児相談、施設開放等を充実させます。そのため、既存の保育所の整備・充実を図ることを優先し、保育所の統廃合・民営化には反対します。

 

3 子どもたちの豊かな生活作りをめざし、放課後児童対策の充実、児童センターの増設・充実、地域に遊び場・原っぱの確保に取り組みます。

 

4 子どもたち一人ひとりの可能性をはぐくむため、幼稚園、保育所と小学校との連携強化を図るとともに、行き届いた教育を進めるために、30人以下学級の早期実現をめざします。

 

5 余裕教室や学校施設を利用した学校開放を推進し、施設の利用だけでなく地域住民や教職員による学級・講座等の開設による、開かれた学校づくりをめざします。

 

6 全ての高齢者や障害者が地域や在宅において生活できる介護システムの体系を整備し、住宅政策や街づくりと一体となった総合的な基盤整備をめざします。

 

7 高齢者や障害者に優しいまちづくりを進めるため、道路、駅、公共施設などの点検調査を実施し、誰もが安心して暮らせる街づくりをめざします。

  そのため、地域福祉拠点施設としての「ショップ・モビリティ」の設立をめざします。

 

※ショップ・モビリティ  街の中心に事務所を設け、電動スクーターや車椅子などを無料で貸し出し、必要に応じてボランティア等の付き添いを行うことによって、移動が困難な人が自由に商店街の中を見て廻ったり買い物をしたりできるサービス。

 

○産業の振興

1 農業基盤の確保、整備に向け、時代に即した生産,販売体制の充実をめざします。また,後継者の育成や経営意欲の高い中核農家への支援を図り、経営の安定化をめざします。

 

2 優良企業の立地促進に努めるとともに、市内企業の育成に向けた情報の提供に努めます。特に不況下における中小企業の体質強化への取組みを支援します。

 

3 市内商店の経営基盤強化に向け、特色ある商品の開発への支援や個性ある店舗の育成に努めます。

  また、中心市街地の活性化を図るため、TMOとの連携による地域性豊で特色のある商店街作り(魅力ある商業環境の形成)と潤いに満ちた商業空間の創出への取組みを支援します。

 

○働きやすい環境づくりの実現

1 勤労者向け低利融資制度の利用促進に向け、貸し付け限度額の引き上げ、利子補給率の引上げをめざします。

 

2 住宅環境の整備・充実を図るため、秩序ある宅地開発、公営住宅の建て替え等の住環境整備の促進をめざします。

 

3 勤労者福祉の向上にむけ、勤労者互助会、須高地区労働者福祉協議会等の活動の充実強化をめざします。

 

○緑豊かな自然と青空を大切にする市政

1 市民参加の環境施策を推進するため、マイバッグ運動や詰め替え容器の利用、ビンの再利用等のリサイクル運動を進めます。

 

2 臥竜公園周辺を憩いの場とし「市民の森基本計画」への市民の意見反映を図りその具体化をめざします。

 

3 市内の緑地を保全するとともに、市民農園やグリーンツーリズムを推進し、都市と農村の結びつきの回復を促します。

 

4 「全ての水が公共のものである」ことを基本理念として、住民や行政が連携し、水源涵養、治水、利水、排水などの総合的な水管理を行い良好な水循環、水環境の回復をめざします。

 

5 峰の原高原、五味池・破風高原、米子瀑布など自然を活かした観光資源を保全し有効活用を図ります。

 

○歴史的環境保全の保存・活用・再生

1 地域社会全体の財産としての「歴史的環境」、優れた「町並み」や「景観」、歴史的建造物などの保存・活用・再生に取り組みます。

 

2 民俗芸能や伝統文化の保存と伝承・後継者育成のための支援体制の確立をめざします。

 

○差別を許さない明るい街づくり

1 自治体の存在意義は、自治体に居住したり滞在したりしている人の人権を保障し、安心して暮らせる社会作りにあります。全ての人々がお互いに人として尊重しあい、ともに生きる社会の実現を地域からめざします。

 

2 部落差別をはじめあらゆる差別撤廃のため、「人権教育の須坂市行動計画」を推進するとともに、子どもの権利条約を活かした人権施策の確立をめざします。

 

○平和憲法を暮らしに活かす施策の推進

1 世界に誇れる平和憲法の精神が暮らしに活かされる民主的な街づくりを進めます。

 

2 非核平和都市宣言を活かすため、行政主催による非核平和事業の推進や、「広島・長崎」を語り継ぐつどいなどへの市民参加を促します。

 

○男女共同参画社会の実現

1 審議会・行政委員会などの女性委員の割合を高めます。又、女性職員の採用と職域拡大・能力開発を促進し、管理職層への積極的登用をめざします。

 

2 職業生活と地域・家庭生活の両立支援制度、育児・介護休業制度等の情報提供、普及啓発活動を進めるとともに、次世代育成支援行動計画の検証と、時機に即した見直しによる更なる充実をめざします。


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