平成20年度須坂市水道事業会計予算に対する修正動議

 

ただ今議題となりました、議案第40号平成20年度須坂市水道事業会計予算に対する修正動議について、提出者を代表して提案理由の説明を申し上げます。

 修正動議の内容は、収益的収入及び支出第3条中第2款第1項営業費用を1千22万5千円減額し、8億3,355万7千円とし、第4項予備費を1千22万5千円増額し1,425万5千円とするものです。

 この予算は、塩野浄水場の運転監視業務等の委託料を計上したものです。須坂市水道局は、水道事業の料金収入の落ち込み、行財政改革の一環、そして、技術の継承が困難との理由から、塩野浄水場をはじめとする水道施設運転監視業務の民間委託の方針を打ち出しています。浄水場の運転管理は水道事業の根幹であり、安全な水道供給に向けた現場の労働者、職員の日々の苦労の上に安全な水道水が供給されています。今回の民間委託の方針は、このような現場労働者の苦労をないがしろにして水道事業の使命である「安全な水の安定供給」を脅かすものです。

この業務を民間業者に委託することが、市長が常に強調している市民サービスの向上につながるかはまったくの疑問であります。一般質問でも明らかにしたように、仮に事故が起きた場合には、管理者である市長が全ての責任を負うことになり、その復旧には水道局の職員の役割が必要不可欠になります。最も重大なことは、民間委託を進めることによって将来的に浄水場運転監視業務に精通した職員がいなくなり、須坂市の水道にもかかわらず民間業者にしか浄水場のことがわからなくなってしまう恐れもあります。さらに、入札により何年ごとに受託業者が変わることも考えられ、スムースな管理が約束されるかも疑問です。また、費用面についても民間委託することによって必ずしも費用の軽減につながらず、かえって費用の膨張も懸念されるところです。

 更には市民への説明責任が十分果たされているとは言えず、労働組合との合意がないまま一方的に予算計上されていることに対しても、不信感をぬぐいきれません

 以上のことから、浄水場運転管理業務等の委託化には問題があり、直営を堅持すべきとの立場から、修正動議を提出するものであります。

 本修正動議について、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げ、提案説明といたします。


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