平成22年6月定例会 補正予算に対する修正動議提案説明

 

ただ今議題となりました、議案第42号平成22年度須坂市一般会計補正予算第2号に対する修正動議について、提出者を代表して提案理由の説明を申し上げます。

 修正動議の内容は、歳入について、款16財産収入、項2財産売払収入、補正額1072千円を削除、款18繰入金、項2基金繰入金の内1,0763千円を減額する。

 歳出の内、款2総務費、項1総務管理費を1072千円減額、款7商工費、項1商工費180万円減額、款8土木費、項1土木管理費8963千円を減額し歳入歳出それぞれ、1,183万5千円を減額するものであります。

 

 その1点目、歳入における財産売払収入及び歳出における総務管理費については、褐注N福祉ランド清算時における、資産買取りにともない取得した財産を処分するための予算であります。この財産は現在の指定管理者にとっての何の利用価値もないのに、いくら指定管理者の利益を目的とした改築とはいっても、買い取らせることには道義的には問題があり、利用価値がないものであれば市が廃棄処分すれば足りるものと考えます。そもそも、この処分に関わる「死海の水温水プール」については、須坂市が買い取ること自体その正当性をめぐって議会においても議論があったところですが、恥の上塗りともいいかねない今回の予算措置には大いに疑問を感じ、その撤回を求めるものです。

 2点目、「商工費」180万円については、須坂アートパークへ恋人の聖地モニュメントを設置するための委託料と説明されています。「恋人の聖地」の認定申請は須坂市が主導したとはいえ、須坂市観光協会が行ったものであり、認定に係るプレートは観光協会所有になるものではないでしょうか。今回の予算は「恋人の聖地モニュメント」設置費用ですがプレートとモニュメントは一体をなすものでなければならず、観光協会から須坂市にプレート設置を委託することが本来の手続きではないかと考えます。議案質疑の際に答弁されたモニュメント設置のノウハウが仮に観光協会にあるとするのなら、設置費用「補助金」として支出するのが正当な予算立てはないでしょうか。

 3点目、土木管理費8963千円についてであります。これは昭和63年に道路改良工事に伴い代替地として売却した土地を、諸事情から土地購入者の要望により市が買い戻すための予算であります。買い戻す行為については、なぜ22年を経ての今回の事案処理なのかの疑問は残りますが、当時の経過説明の中で妥当と判断します。しかし、問題は買戻しの金額であります。

 説明によれば、昭和63年当時の売却価格は平方メートル当り約13,590円となっていました。しかし、今回提案された買戻しの金額は平方メートル当り約23,940円となっています。執行部の説明では、須坂市における土地買収の土地単価計算方法により、地価公示価格等を参考に算出した単価とのことですが、ここ数年の不動産取引の状況を無視した単価の算出方法ではないかと思います。ちなみに、当該土地の固定資産税評価額について報告を求めたところ、平成111月現在が約850万円、直近の平成221月現在が約350万円で60%近くも下落している傾向にあります。このことからも、この買戻し価格が妥当なものと言うわけにはいきません。

 以上3点について修正を求めるものです。執行部におかれましては、市民の負託にこたえる民主的な市政運営と開かれた行政を推進する責務があります。そういう点で今回の補正予算にはいくつかの疑問点があることから、修正動議の提出に至ったところであります。なお、今回の補正予算は先ほどの委員長報告のとおり、予算・決算特別委員会において否決されたところですが、626日の新聞報道によりますと、市長は、「市としては、予算のどの部分に反対が多いのかわからず、修正しようがない。議員から修正案を出してほしい。」と主張しているとのことですが、予算の提案権、執行権は執行部にあり議案を訂正する責任は当然執行部側にあると考えます。市長の発言は、議会に対する緊張感が欠落した発言と言わざるを得ません。以上申し上げまして提案説明といたします。本修正動議について、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

 

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