病床日記 3

           
  手術日が決まったところで手術のための検査をするため退院予定を一週間延ばして、1
2月15日に一旦退院になりました。手術時の輸血用に「自己血」と言ってあらかじめ自分
の血液を採っておきますと言れ、週一回400ccづつ三週間にわたり計1200ccの採血を
しました。正月は家でゆっくりし、1月15日再入院して、今までの循環器内科から、心臓血
管外科に移り主治医も変わりました。そこで入院から手術、リハビリ、退院迄の入院計画を
提示され説明を受けました。

前日の1月16日には、麻酔科医師の術前診察、手術室の担当看護婦、集中治療室看護
婦の術前診察、術前訪問等があり、いよいよかと言う気になります。

入院計画書は以下の通り

1月15日 入院

1月16日 前述の通り

1月17日 8:45手術室へ入室、夕方人工呼吸管理のまま集中治療      室へ、全
体状態の落ち着いたのを確認し、検査、家族との      面会。

1月18日 8:30頃 家族に状態説明。

1月18日又は1月19日 一般病室へ帰室。

その後リハビリに移る

1月23日 座位リハビリ(良ければベット上自由)抜糸。

1月25日 立位リハビリ(良ければポータブルトイレ可能)

1月28日 病室内一週リハビリ(良ければ室内歩行可)心電図モニタ      ーをはず
す。

1月30日 病棟内半周リハビリ(良ければ病棟内歩行自由)

1月31日 病棟内一週と階段リハビリ(病院内歩行自由、シャワー可      能)

2月01日 確認の冠状動脈造影検査、抜糸(全部)

2月04日 心臓超音波検査、血液検査。

2月06日 退院予定。

集中治療室は1〜2日の予定でしたが、肺に水が溜まり酸素の摂取量が減少したことから
酸素吸入が外せず、ここで5日、さらにナースステーション隣の監視室に3日居て、一般
病棟へ戻ったのは一週間過ぎてからでした。人工肺の装着が長かったため、声帯が長期
間圧迫されて声が出なくなっていました。そう言えば手術の説明の時、場合によっては
「嗄声もあります」と言われておりました。

その後はリハビリも順調に進み、計画書の日程に徐々に近づき、2月6日には予定通り退
院できました。ただ声が相変わらず良く出ず、うまく話が出来なく困りました。退院してほ
ぼ1ヶ月経ちましたがまだ声が元に戻りません。

今回、血管外科の部長先生他3名の先生方のチームに執刀して戴きましたが先生方の
連携が非常によく、又大手術をする患者に接する看護婦の皆さんも不安を抱かせないよ
うに気を配ってくれて、本当によい環境の中で安心して手術を受けられました。

とにかく医師から手術の説明を不測の事態を強調して受けると、気の小さい人は「これは
もう生きて帰れないんじゃないか」と言う気になってしまいます。そんな気持ちをほぐして、
元気づけ不安を取り除いてくれる看護婦さん達の努力には、それが仕事とはいえ頭が下
がります。

治療費については、平成9年に身体障害者に認定されているので今回も公費を使わせて
もらいました。

更正医療給付申請書は自分で市町村の福祉事務所へ提出するのですが、今回病院の
申請額は数百万でした。でも命を買うと思えば安いのかも知れません。
医学の進歩で以前ならあきらめたような病気も治すことは出来ますが、治療費は非常に高
額になりますので、国の更正医療の制度は本当に助かります。

日赤心臓血管外科、循環器内科の先生、看護婦さん、又C2病棟の看護婦さん方、今回
は本当にお世話になりました。

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