サクランボ周年栽培基本特許 2710259号を使用して サクランボを栽培すると 今まで 栽培が不可能であった11月から3月までの栽培と 長野県より南の暖地でも 安定栽培が可能になった画期的新技術です。 現在の技術で 沖縄県を除く 各県で栽培が安定的にできます。 長野県以北の県では ハウスは 2回転 冷蔵庫は 3回転するので大変経済的で施設の有 効利用につながります。 長野県の様なサクランボの生産県であっても サクランボ狩りは 大変人気があり 我が家で も ほとんど地元の人達の直売で終わります。 暖地の果実直売店などで 佐藤錦等の美味しいサクランボが 販売出来るとなるとものすご い集客力があります。 平成10年から技術指導を始めた 高知県の方1人は すでに冬場のトップ生産者になり始め ています。 この栽培方法には ハウスと冷蔵庫が必要です。 冷蔵庫で低温にして休眠操作する事によ って はじめて成り立つ技術です。 コンテナーや鉢に苗木を植付け栽培するため大きなハウスは 必要なく低いハウスで栽培可 能ですので経済的です。 この技術で栽培をやりたい方は スカーレット チェリー21に入会をお勧めします。 [ 平成14年4月記] 平成4年2月出荷 初出荷 桐箱300g 10万円 平均単価1kg 11万円 『バルブ崩壊』 平成5年1月出荷 初出荷 桐箱300g 5万円 平均単価1kg 5万円 平成5年12月出荷 初出荷 桐箱300g 3万円 平均単価1kg 4万円 『官官接待禁止』 平成6年12月出荷 初出荷 桐箱300g 2万円 平均単価1kg 3万円 平成7年12月出荷 ご祝儀相場 なし 平均単価1kg 3万円 平成8年からは 普通の相場に戻り12月出荷 平均単価1kg 3万円 2月〜4月 2万円で 市場卸価格で販売されています。 この特許は 平成24年3月で 権利期間が終了したので 誰でも使用できますので 失敗しな いように上手に活用して サクランボ生産に励んで下さい。 この特許を使用して 12月から4月まで出荷販売する技術も果実付き鉢やコンテナ−を使用 して 加温ハウスの技術指導を引き続き行なっています。 果実付き鉢を使用するため1年目から売上があり 技術の向上とともに 栽培面積を増やして 規模の拡大も可能です。 〔平成24年7月〕 平成23年2月 園主の意向 02−01 周年栽培特許も 後1年で権利行使期間も終わるが 1回もパテント料の請求もしないで終り そうだ。 各県で 特許を無視した栽培事例のニュースが多数入ったが 殆んどは失敗して撤退を余儀 なくされた模様である。 当園にとっては比較的簡単な最初の特許であるが 一般農家にとってはかなり難易度の高い 技術のようだ。 今年も山形県の 出荷販売ニュースが新聞やテレビの映像で報道されたが 完全の失敗栽培 の模様で 当園の15年以前の技術水準だ。 これでは再生産可能の技術で栽培する 安定作物とはいえない。 特許を無視し 僅か百万円の技術指導料をけちって 毎年数百万の損害を出しているようで は あまりにも 山形県の生産者が可哀想に思う。 平成10年にコンサルタント契約して 栽培を始めた高知県の生産者は まったくの素人〔土建 会社を引退した元社長〕が 百万円の技術料を支払い栽培を開始した事例では 成功して昨 年は 1,200万円の売上があったとの報告があったが あまりにも技術格差がありすぎると思 う。 栽培特許も基本部分の3割程度を公開して特許を取得しているが残りの7割程度の未公開の 応用技術があると ほとんどの農家は追いついてこないとが判ったので 過去の栽培品目の 林檎のハウス栽培 シャクヤクの早期出荷栽培 サクランボのコンテナー栽培 サクランボ鉢 栽培等色々のハウス栽培を行なってきたが 技術情報を未公開にすると一般農家は ほとん どは失敗して撤退している事実を見ると 特許取得の必要は無いと判ってきたので 今後は特 許を申請することは無いと思います。 ただ新技術で完成した製品だけは 新聞等で公開していきます。 戦後65年も過ぎ 林檎は研究が進んでワイ化栽培や早期収穫が実現しているが それ以外 の果樹は昔のままの生産体制が続いている現状では あまりにも嘆かわしい。 大塚効果を有効利用すると 他の果実も生産状況が激変するのにと思っている。 〔23年2月記〕 林檎 柿 栗 桃等殆んどの果実の苗木の養成が2年で花芽付き苗木として完成して 販売す るか 自家栽培のワイ化栽培に使用できます。 台木から開始するために通常の苗木養成と同じ 2年間が必要です。 園地の更新予定の方は 早めに苗木を用意すると 簡単に改植でき 初期収量も上がるので 最適です。 サクランボは難易度が高いですが 桃や栗は簡単に技術が取得できます。 苗木業者の方は 直ぐに技術導入をして 花芽付きワイ化苗木の販売の準備を開始しないと 将来は苗木代が高くても 花芽付き苗木が販売の中心になると思われます。 〔平成23年5月更新〕 02−02 桃ハウス栽培からは 数年前に完全撤退したが 当時作った鉢販売の苗木鉢を 露地に植付 け 自家用の桃の木として栽培しているが この木は第三世代の苗木養成方法で作った苗木 であるが 大塚効果が良く出て 完全ワイ化している。 同じ方法で苗木を養成して 露地栽培すると簡単に 露地ワイ化桃園が完成する。 木が小さくワイ化するために 初期には10アールに200〜300本植え付ける為に苗木代は 多く 必要だが〔自家生産は可能〕 労力が半減する為 充分新技術として応用できる技術です。 平成2年から果実付き桃鉢として 3月3日の桃の節句の前一週間に集中販売していましたが バブル期の最中なので 平均手取り7,000円程度になり 良い売上になりました。 最後に作った残りの鉢を 露地に植付け栽培中の日川白鳳で 当地では7月中旬に収穫でき ます 今年で地面に植付け3年目です。 小さな鉢に 1年目挿し木して 翌年接木し 花芽をつけて1年生の苗木として 開花結実させ て 3年間鉢で収穫した後 自家用として 露地に植付け3年目の結実状態です。 普通の苗木で 露地栽培の6年目と同じ状態ですが 露地栽培の約2割程度の極小ワイ化の 桃の木で 台木は赤葉台です。 鉢の期間を短くすると木は 現状より少し大きくなり 露地栽培の2割から5割程度の大きさに なり 鉢の期間の調整で好きなサイズにワイ化することが出来る桃栽培の大塚効果が良くわ かる見本の木です。 ハウス栽培では 昭和の62年に開始した最初の桃のハウスでは第1世代の普通の苗木でし たが 二番目のハウスは平成元年から平成18年まで 第2世代で養成した苗木を使用し栽培 実績がありますが これは第2世代で苗木養成のために 露地の7割程度のワイ化率でした が かなり作業性が向上していました。 一般の方が 趣味の園芸などで 庭に植付け栽培用に販売するとかなりの新規需要が見込め るし 高齢化にともなう農家でも 栽培労力が激減するので将来性はあると思います。 この技術〔桃ワイ化栽培〕に関しては25年以上の栽培実績があり 完成技術です。
〔24年7月記〕 02−03 1年目 開花前の3月に花芽付き苗木を植え付ける 春植えが基本 大塚効果で養成し 完成して販売される1年生苗木は 普通養成栽培と同じく 2年間かけて 作り上げてあります。 植付け初年度から花が咲きますので 人工受粉をして 結実させてください。 1年目は 鉢栽培で3個程度 地面に植付け栽培で5個程度までに摘果してください。 1年目の苗木は 主幹のみですが2年目以降は測枝が出来て 花が多く咲きます 10個程度 は可能ですが 露地栽培と同じで 若木の時は小玉傾向になります。 鉢の期間が長い程 地面に植え付けるとワイ化率が高くなり 同じ樹齢の木の半分程度にし かなりません。 02−04 過去の指導経験や特許技術等で総合的に判断して 誰でもが簡単に栽培適地の判断が出来 る 栽培可能基準を作りましたので 自分の住んでる土地で判断してみてください。 市場出荷は 寒冷地産に対抗が難しいので 雨よけハウスによるサクランボ狩り中心の観光 農園を主力とする。 〔平成24年7月記〕 以下の栽培基準項目に該当する1ヶ所の点数を加算して合計点を出します
総合判断 1から10迄の点数を加算し合計点の数字で可能かどうかを判断する。
総合判断で 可能と出ても詳しい気象条件を聞いて判断し 栽培品種を決定しますが 暖地でも栽培が容易の品種と 美味いサクランボ狩りの最適の品種等 栽培条件が良く 無いと 結果につながりませんので コンサルタント契約をお勧めします。 以前 東海地方の方で 果実付鉢を3年間 毎年5万円程度購入しコンサルタント契約せずに 自己技術で挑戦した方は失敗した模様で 苗木を購入をしなくなりました。 近畿地方の例では 春 花芽付きの苗木を100本購入し 平野部の露地に植付け失敗した 事例など各地で大塚効果苗木を購入しても 事前調査不足と技術がともなわず失敗した方が 大勢います 話を聞き 気象条件が良く成功の可能性があれば契約しますが 実際の仕事は準備期間に 1年程度かけて失敗の無い様にしています。 県外の暖地の成功例は未だ3件しかありませんが 全てコンサルタント契約した方のみです。 高知県の例では 売上が1,000万円を超えた人もいます。 自己開発して成功して収益が上がるまでになるには 10年以上20年程度かかると思ってくだ さい。 コンサルタント契約して 果実付き苗木の植付け栽培を開始しても 赤字が解消するには3年 程度かかりますが 自己開発に比べると数倍の速さで サクランボ狩りが出来ます。 現在までの情報では 三重県 奈良県 山陰地方の標高の高い地帯や スキー場のある山麓 等の場所で 栽培が可能の地帯が存在しそうです。 近畿地方のある県では県の事業として開発中との情報もありますが これも失敗する可能性 が大きいですが 一般の方が想像する以上に難易度の高い栽培果実なのです。 大塚効果苗木による試験栽培が 平成24年に奈良県で 開始されました。 初めての方には 試験用鉢を10鉢ていど購入していただき 試験栽培を開始すると同時に栽 培地の気象条件を調べる為に 毎日最低温度と最高温度を記録して 参考にします。 長野県の場合 長野気象台の発表より 畑の温度は低い時が多い為にテレビの気象情報は あまりあてになりません。 この冬一番の寒さで−12℃と報道のある時は 畑は−16℃になっています。 これは露地栽培の基準であり 鉢栽培では0点以下の産地であっても栽培は可能で 現在ま での指導で 南は高知県まで 成功範囲が広がっています。 鉢栽培技術は 冷蔵庫と加温ハウスを使用するため 人工気象室で栽培すると同じ条件だか らです。 鉢販売の項目に詳しい技術が掲載されています。 視察 技術コンサルタント料金は最後に記載しています。 〔平成24年10月更新〕 平成25年3月に 三重県で約400鉢で新規に栽培が開始されました。 40年間ハウス栽培やコンテナー栽培を行なってきましたが かなりの不正確の誤った 情報が氾濫し ハウス栽培の生産者が損害を被っている現状なので 私が過去に経験 した範囲内で修正できるものは 自己流ではあるが 順に掲載していきます。 私はプロの研究者ではありませんので データや写真はありませんが 結果が全ての 果実生産農家です。 多くの失敗とわずかの成功しかありませんが 誰もが知らない情報をもっています。 〔平成23年3月記〕 発芽剤の使用 02−05 ブドウのハウス栽培の盛んな昭和50年代に 普及員に石灰窒素の上澄み液を花芽に塗ると 発芽が一週間程度早くなるとの指導を受け さっそく実行しました 確かに早くなりました。 当時は 早いほど販売単価が高かったので 競争して早期出荷を行なっていた時代でしたか ら かなり有効情報と思われました。 しかし 3年程度早だし栽培を行なうと 木が衰弱したり枯れ死したりしました。 当園でも7aが被害にあって衰弱しましたが ハウス仲間の最大の被害者は40aが枯れ死しし ました。 当時の技術水準では 対応策を持っていませんでした。 後で判ったことですが これなどは 一番植物の生理生育に反する間違ったことを実行したの です。 落葉果樹は生育期間7ヶ月半 休眠期間4ヶ月半の正確なサイクルによって成長しています。 休眠不足で栽培を開始することは 人間に例えると 夜10時に寝て夜中の2時に起こされて 朝飯抜きで仕事を行なうのと同じ事です これでは体が持つはずはありません。 露地の果樹の場合 芽が休眠中であっても 雪の下の根は盛んに活動しています。 桃の苗木等を 春まで仮植えするとき 正月過ぎになり 掘り上げてみると 小さな細根が伸び ています。これなどは冬の休眠期間に低温で活躍する代表例です。 植物は 根が動き始めた後 芽が動くのが自然の状態です。 全ての落葉果樹は 冬の寒さにより 夏の間に蓄えた栄養貯蔵根のデンプンを分解消費して 花芽に移行することにより 春に花が咲き 果実が収穫できるのです。 この生理生育条件に反する ブドウやサクランボの早期栽培のハウス栽培では未だに被害が 出ていますが これは経済を優先するあまりに 樹木に大きな負担を掛けすぎるためです。 早期栽培のハウスの発芽剤使用は間違った技術情報ですし 栄養貯蔵根の生理を無視した 営利栽培は 木に決定的のダメージjを与えます。 当園のコンテナー栽培や鉢栽培では成長サイクルを完全に守り栽培しているために コンテナ ーの木は20年以上正常に活動していますし 鉢は挿し木から 3年目の販売も可能になって いるのです。 サクランボでは 受粉率の低いはずのハウス栽培も 高砂 佐藤錦 紅秀峰で 30%以上の 結実率になり安心して摘果作業を行なっています。 不味いサクランボには 結実率の高い品種もあるが こんな品種に執着して栽培をしていると 産地評価が下がるばかりになるので 自分で食べて美味しいと感じるサクランボを栽培するべ きと思う。 落葉果樹の休眠生理 02−06 サクランボでは7.2℃以下の低温に1440時間以上とか 桃では1200時間以上等のハウス被覆 の最低休眠時間が指導されていますが これは不正確の間違った技術情報です。 この時間でも果実が収穫できるという時間であって 果樹にとっては迷惑な情報です。 だから木が年々衰弱して 収量が減り 再生産不可能になるのです。 落葉果樹の完全休眠時間は サクランボだけでも品種により全部最適時間と最適休眠温度が 違います。 例えばサクランボの代表品種の佐藤錦の場合 休眠時間も休眠温度も中位ですが 一番の 特徴は一時期 必ず根がマイナスの温度が必要の品種なのです。 山形県は 日本海側で雪が多いので 低温の雪どけ水で根が冷やされる為に この条件が比 較的簡単にクリヤーできる為に 最適の産地となり 日本一の産地になったのです。 長野県の場合 北部の雪の多い地帯は適地に入りますが 南部の地帯は冬場の最低温度だ けは北部より低くて低温ですが 雪の降らない年があるのであまり適地ではありません。 南部では 年により佐藤錦が全滅することもあるのはこのためです。 技術指導している高知県の標高が高い地帯の場合 南岸低気圧の影響で年により数回の積 雪がある時は 露地でも佐藤錦が収穫できて 地元では話題になりますが普通は高温のため に花は咲いても 果実の収穫は出来ません。 どの産地も雪の少ない暖冬の年は 不作になる年が多いのです。 落葉果樹の栄養貯蔵根の分解消費と完全休眠時間 02−07 昭和48年に始めたコンテナー栽培を開始した時に 一部の木を12月に露地に移植した時 初めて栄養貯蔵根の存在を知り 注意深く観察してきました。 鉢で苗木の養成を開始すると 栄養貯蔵根の存在が非常に重要の事と判り 色々の試験をし 技術を取得しましたので 一部紹介します。 落葉果樹は 秋になると翌年の開花結実のために必要の栄養分を 根の先端に蓄えます。 その年延びた新根の先の部分が膨らんで数cmの貯蔵根が出来ます。 この蓄えられたデンプンが冬の期間の低温と2〜3ヶ月の時間をかけて 分解されて花芽に移 動して 春の開花準備が出来るのです。 3月頃 花芽を観察すると 落葉時より約2倍程度大きさになり 養分移行がわかります。 普通に販売されている苗木は 栄養貯蔵根の生育に努力せず 木だけ大きく作り 根を切って 掘り上げた状態で販売されています。 この苗木は 栄養成長の状態のために 温度が下がると 直ぐに活動を開始しして 切り口か ら白い新根が出ます。 しかし 栄養貯蔵根の充分に充実した木は 貯蔵根が完全に分解消費された後に 新根が出 るのです。 この栄養貯蔵根の生理を無視して 営利目的のための早期加温のハウス栽培は 木が年々 衰弱して 栽培不可能になっていくのです。 過去のブドウの加温栽培の時 12月上旬からの超加温栽培は3年 12月下旬からの栽培も 5年程度で木が衰弱していきました 安定ハウス栽培は2月上旬からでした。 山梨県のハウスブドウ栽培で こんにちは病とも呼ばれて 新梢が伸びてから衰弱が始まる 現象も 栄養貯蔵根の消費が完全でない為に 発生した障害です。 サクランボの場合 早期加温すると花芽の半分程度しか開花しませんが これも同じく 栄養 貯蔵根の完全消費が出来ない状態で 栽培を開始するからです。 早期加温を3年程度続けると 年々花芽の数が減り栽培できなくなりますが これを花芽半減 の法則と呼んでいます。 サクランボの栄養貯蔵根の写真を掲載
蜜蜂飼育の新技術 西洋蜜蜂 日本蜜蜂 マメコバチの使用について 02−08 当園では 主に西洋蜜蜂を使用して 過去20年以上飼育経験があり 日本蜜蜂も友達から 分蜂した蜜蜂を貰い 3年の飼育経験があります 蜜蜂は受粉専用で飼育しているので 蜂蜜 の採取は あまり行いません。 西洋蜜蜂は 18℃以下の温度で受粉活動が劣り 30℃以上の高温では天上付近で動いて いるだけになります。 サクランボの場合 受粉最適温度は 23℃前後のために 西洋蜜蜂の使用が最適です。 夕方も早く巣に戻るために カーテンや蜜蜂専用ハウスの入口を早く閉めることも出来ます。 蜜蜂専用ハウスの換気不足の時 新米蜜蜂まで飛び出してきて ハウスの天上付近に乱舞す ることがありますが 蜜蜂専用ハウスの換気を充分にして 巣箱付近の温度を15℃以下にす ると僅か数分程度で全部の蜜蜂が巣に戻り ベテラン蜜蜂のみの訪花活動になりますので 蜜蜂の消耗は減ります。 花の多い時は 巣箱付近の温度を上げ 花の少ない時は 温度を下げて蜜蜂の活動量を調 節します。 22年末から使用開始したハウス専用の小箱の蜜蜂は 12月末から2月末迄使用して 花の 無い時期の3月20日まで サイドや天窓を開けて露地の状態にしておきましたが また花が 咲き始めたので ハウスに入れるように管理すると 活発に受粉活動をしています。 花の数と蜂の数が丁度良い状態にするために 換気で温度調整を行なっています。 2ヶ月以上使用しても 蜂の数は減っておらず 世代交代も順調に進んでいて 蜂蜜給餌用の えさ箱の下に 新しい巣も出来ています。 上手に管理するとベニヤ製の小箱でも12月〜5月迄使用可能です。 日本蜜蜂は 低温の12℃以上で活躍するので 夕方早く巣に帰らないから早めにカーテンが 閉まらないために ハウスの保温に影響があるために 3年で飼育をやめました。 露地栽培の時は 低温で活動するので 春の花の早い果樹には理想的です。 最近は 近所のお寺や墓地に巣あったり 飼育している人もいるために 露地のサクランボに 来る蜜蜂は 8対2ぐらいで 日本蜜蜂が多い傾向にあります。 マメコバチは 桃や林檎のように1回の受粉活動で結実する果樹には 最適です。 サクランボのように 数回の受粉訪花活動が無いと結実しない果樹には 不適です。 試験場が発表しているマメコバチの数では サクランボの場合 絶対数が不足です。 しかし 近所にマメコバチを販売目的で飼育し 通常の十数倍の蜂が活動している園では 毎年30%以上の結実率を確保しています。 ハウス内の試験では 3月上旬以前ではオスとメスの出る時期に ばらつきがあり交尾活動も 見られず ハウス外に飛び出し 何年やっても失敗でした。 〔23年3月記〕
蜜蜂専用ハウスの設置は 大変有効な利用方法で 誰でもが簡単に使用出来る方法が確立 しました。 スソ2枚入り小箱で購入した蜜蜂は 蜜を1回だけ採取しましたが 夏までに2回分蜂してスソ 7枚入りの中箱 三群に増えています。 〔23年9月記〕 10月初めから開花が始まったので 巣箱の入り口をハウスの方に向けて箱を動かして ハウ スと外のどちらに出られるようにセットするとハウスにも蜂が入り活動を始める。 〔23年10月記〕 12月中旬から 2月からの出荷予定のコンテナーや鉢が開花を始めたので ハウスの仕切り を上げて ハウスに出入り出来る様にして管理を始めると 花の蜜や花粉集めの活動が始ま りました。 この蜜蜂専用ハウスの技術を使用すると イチゴハウス等での 蜜蜂の使い捨ては無くなり ハウス専用のベニヤの小箱 〔女王とスソ2枚入り〕 を購入しても1年で3群程度に増えて 毎年の購入の必要はなくなります。 蜜蜂の飼育経験の無い方でも 蜂蜜を採らず人工受粉専用の飼育をすると 巣虫対策で年に 一回の巣箱の交換掃除程度で 殆んど手間をかけずに 自然のままで簡単に飼育できます。 今年からは 同じ位置で1年以上飼育したので サイド換気や天窓にもネットを張らずに管理 すると 冬の寒い時期には 蜂が自分で学習し寒い外には行かず ハウス内で活躍するので ビニールの隙間にも入らず 蜜蜂の消耗は殆んどありません。
〔23年12月記〕 2月11日現在 巣箱の重さは秋の時と変わらず 重いままで蜂蜜も蜜蜂自身で働いた分で間 に合っているようで 砂糖密には見向きもせずに よく働いている。 巣箱の入口付近には寿命で死んだ蜂が多くいるが 世代交代は 順調に進んでいる模様で 3月にも分蜂があるかも知れない。 〔24年2月記〕 3月13日 昨日の大雪で10cm程度積もった 今朝は畠は−9℃迄下がった。先日14℃まで 温度が上がった日が1日だけあって露地の蜜蜂が僅かに動いたが 平年は咲き始めている梅 もまだ蕾のままなので この雪で今年の花の開花はかなり遅れる模様。 〔24年3月記〕 暖かい山梨県の人が 今年は寒さのために飼育していた蜜蜂が全滅したと話したが 我が家 でも1群が全滅したが久しぶりのこと。 今年の寒さは異常であったみたいで 分蜂も今年は遅れている。 〔24年5月記〕 ハウス使用の蜜蜂の巣箱が満杯になり数日中に分蜂が始まると 空箱を準備して待っていた ら 3日前に行ってみると 早朝より巣箱の入口に大量の死骸があり 盛んに仲間の死骸をを 巣箱から運び出しているので 驚いて農協に連絡して調べてもらったが原因不明 農薬ではな いかとの事だが 過去にSSで近隣の林檎やブドウがダイアジノン散布の時は 数百単位の 死亡蜜蜂が出ることはあったが 今回は数千単位の蜜蜂が死亡した。
蜜蜂の数が半分程度まで減ったが 女王蜂が健在であれば 1ヶ月ほどで回復すると思って いるが 分散しておいてある別の場所の蜜蜂は被害が無い。 〔24年6月1日〕 6月末に飛べない女王蜂が巣箱の外を歩き廻っていたが 農薬の影響で不完全の女王が出 来たのではないかと思っている。 そのために未だ分蜂せずに 蜂が巣箱の外まで溢れている。 〔7月21日〕 8月末までに順調に増えた蜜蜂は 成育不良の女王蜂のために分蜂が無く 巣箱から蜜蜂が 外まで溢れていた 9月の初めに分蜂したが シーズンが終っていたので管理が悪く逃がして しまった 秋までには適正の群れになると思っていたが 残った女王蜂は やはり発育不良で 産卵せずに 10月初めに全滅してしまった。 〔10月5日〕 全滅した箱には20Kg以上の蜜があるので採取しようと思っていたら 日本蜜蜂の群が移動し てきて住みついた。 しかし1ヶ月弱で 逃走してしまった やはりスソのサイズが合わないので無理と思っていた。 逃げて3日もせずに 今度は西洋蜜蜂の群が移動してきて 住みついた。 今度は西洋蜜蜂のために 定着すると思っているが やはり どの蜜蜂にとっても たっぷり蜜 のある巣箱は魅力的のようだ。 〔平成24年11月15日〕 今年も 7月になりニコチノイド系の農薬が散布されたらしく 昨年程の被害は無いが 又昨年 と同じく 飛べない女王蜂が生まれて巣の周りを歩き廻っていた。 専門の蜜蜂業者でないのでそれほど影響は無いが 8月以降の分蜂は一度も無い。 ヨーロッパと同じく 禁止農薬にしないといけないと思う。 〔平成25年10月12日記〕 ツツハナ蜂で新情報 お歳暮需要の鉢サクランボが開花始めたが 2日前から 又ありえない事が起きた。 開花中のサクランボの鉢に 数十匹のツツハナ蜂が現れて蜂花行動しているが 常識では説 明できない現象に驚いている。 専門家に聞いてもそんな事は 200%ありえない事と言われたが 現実に蜂が羽化して動き出 している状況を見ると 昆虫のように短命の動物には 最適条件で養成すると大幅の養成期 間の短縮になり 将来この技術を使うと商売になる可能性もある。 色々調べたら 畑で生育中の蜂は全く動いていなく 活動中のツツハナ蜂の発生場所が開花 場所から10mの所と判明し 発生条件の全容が解明できた。 10月に開花するイチゴ等に使用できて 使い捨て蜂で作業も安定するが 技術の固定には後 何年もかかるかもしれない。 〔平成25年10月12日〕 蜜蜂使用の新事実 あてにならないレンタル蜜蜂の行動範囲 02−09 平成18年以前は 露地雨よけハウスやハウス桃に自家用蜜蜂を使用していて 木も15年程 度の若木が中心でも 大変結実が良く 一番摘果 二番摘果 仕上げ摘果が必要であったが 木が小さいためにそれほど労力がかからず 仕事がはかどっていたが 木が大きくなってきた ので蜜蜂の使用をやめたところ 結実が悪くなったので 農協のレンタル蜜蜂使用して 数年 間受粉に使用してきたが 毎年必要量が確保できて 摘果にそれほど労力を必要とせずに 安定栽培が出来てきた。 今年 新規購入した自家用蜜蜂の配置園は 必要量の5倍程度の結実率になり 木が大きく なったので摘果に苦労しているが 蜜蜂の配置のない園2ヵ所は 地付きの日本蜜蜂等で 例年どうりの結実率で仕事がはかどってる。 数年間使用したレンタル蜜蜂と地付き蜜蜂配置園とで 今年は受粉率に違いが明確に結果と して確認できた。 レンタル蜜蜂と地付きの蜜蜂では 配置園付近の受粉活動量が明らかに違い レンタルの蜜 蜂は環境の変化に対応出来ないのに対し 地付きの蜜蜂は巣の近所の環境に熟知している ために 遠くに行かず 効率の良い近所で花粉を集めているものと思われる。 ハウスでも2月に購入した中箱の蜜蜂は 環境変化の激変に対応できず活動しない為 スソ の移動や蓋を取って刺激を与えても殆んど活動しないので 外に配置換えした経過があります その巣箱も 露地で40日程度置くと 環境変化に対応できて 巣箱配置園の蜂の活動状況は レンタル巣箱の蜂よりも 巣箱付近の受粉活動が5倍程度多くなり 結実率が高まったものと 思われます。 イチゴのハウス栽培で蜂を購入しても 活動しなくて失敗した等の事例を聞きますが 蜜蜂が 一度越冬状態になると直ぐには活動しないと言う体質だからと思います。 ハウスで蜜蜂を使用するには 開花前に活動を止めないように管理するのも重要です。 レンタル蜜蜂の配置は開花2〜3日前でなく 遅くても 半月以上前に配置しないと 巣箱の 近所の活動量が劣り 遠くのみに活動範囲を広げます。 果実の止まり過ぎ困ったもので 来年からは対応策をとらなければならないと思っている。 写真は 開花後約40日後 23年6月5日
〔23年6月記〕 2月からの出荷鉢の開花が 12月から始まったが 今年は一昨年購入した蜜蜂も 定位置で 1年以上飼育したので レンタル蜜蜂と地付き蜜蜂の差が歴然として結果として現れた。 昨年は3割程度の結実率は 今年は7割以上になった。 蜜蜂専用ハウスの設置により 飼育も簡単で 大変有効な受粉用の蜜蜂飼育方法である。 〔24年1月2日記〕 23年度は結実しすぎに困ったが 今年は他応が成功して程よく止まり平年どうり葉切りと摘果 が一度ですみそうだ 天気は開花中の条件が良く僅か4日で全品種が満開になり 花粉用の 花のもぎ取りが一日で終ってしまう初めての経験をしたが 山形県では後の低温期に開花した ので 困っているようだ。 〔24年5月27日〕 受粉と結実率について 02−10 果樹のハウス加温栽培の時 結実確保に人工受粉や蜂を利用しています。 以前 ハウス桃(昭和61年〜平成18年)には 主力に蜜蜂を利用し 補助に人工受粉すると 充分に結実しました。 林檎のハウス栽培(昭和58年〜平成11年)では 品種がつがるのため すべて人工受粉で 結実確保に努力しました。 つがるは 中心花が先に咲き 側花が後で咲くので 安全策として側花も1個だけ受粉してい ましたが ほとんど一ヶ所に果実が2個つきました 桃や林檎は一度の受粉で約80%が結実します。 ハウスサクランボの場合 一度の受粉作業で 条件の良い時でも 結実率は5%以下です。 サクラの類は 花見になるように花の数が通常の果実に比べて特別に多いため 自浄作用で 結実率が下がるのではないかと思われます。 桃や林檎のように多くの実が止まると 木に負担が多くかかり 直ぐに木が枯れてしまいます。 当園では 西洋蜜蜂を主力にして 補助に人工受粉を実行していますが 特別の結実向上 の操作をした 市場出荷の発送用小鉢では 平均結実率も30%以上で安心して 一番摘果 仕上げ摘果をして 5号鉢で10粒程度 6号鉢で20粒程度の果実をつけて出荷します。 地元販売用に 高さ1m程度の8号鉢の中鉢は 結実向上の操作を僅かにして 開花させると 中鉢に平均30〜40粒程度の果実着果になるので 摘果して20粒程度の大粒のサクランボ の付いた鉢を販売しています。 結実操作した果実出荷用の大鉢は 30%を超えますが 操作しないコンテナーや大鉢では1 0%以下ですが花芽は全て開花するため 出荷分は充分に確保できます。 落葉果樹の場合 結実率は各々違いがありますので 同じではありません。 一番難しいサクランボの場合 葉に花外蜜があるくらい 木全体が甘い粘液が出る場所が多 い性質の為 30分も受粉作業を行なうと 綿棒が軽い団子状になり 花粉が落ちにくくなり 受粉率が下がりますので 早めの交換が必要になります。 林檎や桃は 同じ綿棒を そのまま何日も使用できます。 サクランボの綿棒は30分で新品に交換し 使用後は洗剤で洗い乾かし再使用するように指導 すべきです。 果樹のハウス内の乾燥について乾燥 02−11 この技術情報は 発表した研究者はハウス栽培の経験不足の人と思われます。 昭和50年代にブドウのハウス栽培の時 ハウス内の果樹の枝は 昼間高温で乾燥するので 枝に水を散布して乾燥防止をすると良いとの指導を受けたので 芽が出るまで毎日 ハウスの 半分に水を散布し 残りの半分は無散布の試験を行いましたが 発芽結果は変わりなし。 確かに昼間は 湿度20%の時間もありますが 夜は無加温ハウスでは100% 加温ハウス では 加温機が動いていても 90%以上ですので乾燥は無です。 反対に湿度が多すぎて 灰色カビ病の多発で苦労しているくらいですから 最新の加温機には 霧よけセンサーが付いているのを 見ても誤りは歴然です。 しかし当時は信ずるべき情報でした。 現在 鉢を栽培しているハウスでは全面にビニールを敷いてありますが 昼間 谷間が開き天 気の良い日は20%前後 夜は加温機が止まっていても90%を超えることはありません。 苗木の産地表示について 02−12 現在 一般に販売されている苗木は 生産県の場所は あまり表示されていません。 サクランボの苗木業者で販売されている苗木の殆んどは サクランボ栽培に不適地である 暖地の関東地方の苗木業者に委託されて生産された苗木が多数を占めています。 安く 大きな苗木を仕入れて 地元産のように装い 高く売る苗木業者の商売の論理です。 そのため苗木を手に入れた農家が畑に植付け栽培すると 木が大きくなるだけで数年たって も 果実は収穫できません。 仲間には 十数年前 30アールに 秋 本人が承知して安い関東産の苗木を植え付けて 春 になって殆んどが枯れ死した例などは 暖地であるのにもかかわらず 秋の10月末に青葉の 生育中 の苗木を掘り上げて 11月始めに販売された暖地産の苗木です。 早期開園を目指して2年生の苗木購入し植え付けた仲間は もっとひどく 春全部枯し死したり 早期開花の宣伝の苗木を 高い値段で仕入れて 栽培開始し 4年目頃から開花が始まり 毎年熱心に人工受粉しても 10年間収穫できない苗木等の悪例が多く在ります。 桃やサクランボで 近年若木の時期に幹に胴割れの発生した園がありますが これらの苗木 は殆んど 耐寒性の落ちる暖地産の苗木です。 地元の業者は12月になり落葉した苗木しか販売しておりません。 サクランボ栽培用の苗木は 暖地産と寒冷地産では明らかにサクランボの木の性質が違いま す 初期の生育環境が最後まで影響するのです。 残念ですが 農協経由の苗木さえ 近年は暖地産のサクランボ苗木が中心に販売されていて 当地でも地元産は 小布施町の小さな苗木業者一軒のみになっています。 一般家庭の栽培者以外に 山梨県や静岡の生産者のわずかの人に 数年前から果実着果 の大鉢苗木を予約販売し始めたところ 他県産苗木は 木が大きくなり暴れるだけで収穫でき ない結果になり 他県産をやめ 当園の苗木を仕入れる様になりましたが 自分自身の目で 確認した結果 当然の結論です。 しかし 当園は苗木業者でないので 大量販売は出来ません。 林檎のワイ化栽培の始まった30年以前も 安い関東産のM26台木の苗木を安く仕入れて高く 売る苗木業者が急成長した事例もありますが しかし近年の長野M9のワイ化苗木は 業者に 頼らず各地の農協が中心になり生産していることは 大変良いことと思います。 食品のように直ぐ結果の出るものは 産地偽装の新聞記事が時々掲載されますが 結果の出 るまで時間がかかる果樹苗木ですから せめて生産地表示だけでも必要です。 寒冷地で生産される果実は 寒冷地産の耐寒性の高い苗木を使用して 生産販売されるのが 最摘です。 苗木の販買品には 生産地表示の義務をつけるべきです。 02−14 最近 試験場で農水省の試験開発費で 各試験場がジョイント栽培に取り組み成果をあげて いるが この技術はあまり一般農家に普及すべきではないと思う。 将来最大の問題になるモンパ病の発生の時 園地が僅か数年で全滅する恐れがあります。 モンパ病の特徴として 初期には発生せずに果実が収穫出来る様になると発生が始まります 現在試験中の事例は初期収量があがり 早くに成園できて経済効果が高く良い面のみが発表 されていますが 栽培初期にはモンパ病は殆んど発生せず 問題はありません。 当地のように戦前に養蚕の盛んになった地帯は 殆んどの畑にモンパ菌があります・ モンパ菌の特徴として 初期は発生せずに稼ぎ出すと 発生する特徴があり 早く結実が始ま る桃は発生が早く サクランボやマル葉台林檎では遅い傾向がありますが 発生すると次々と 隣りの木に伝染していきますが 立木の場合は樹を抜いて クロールピクリンで消毒して植え 替えると大丈夫ですが そのまま植え替えると 直に枯れてしまいます。 我が家でも 戦前からの林檎の後に 昭和の終わりに植えたサクランボの園地ではモンパ病 が発生して更新中ですが 後から植えた園地の二箇所は植付け前にクロールピクリンで消毒 した後に植え付けたので 発生はありません。 将来確実に発生し大被害の恐れのあるジョイント栽培は経験上 林檎 サクランボ 桃では 普及すべき技術ではありませんが モンパ病の強い系統の落葉果樹には最適の栽培方法と 思います。 〔平成25年12月5日〕 時間のある時 続きを掲載します。 02−13 昭和34年 高校を卒業して就農した時は 全て林檎栽培でした。 昭和30年代後半から 林檎価格が低迷して 40年代前半から地区全体がブドウ栽培に変わ り始めました。 その時代ブドウの新植更新に 3年目の苗木を植えると 早く収穫できるため最初に新植した 苗木を更新用に使用するのが中心でしたが 根を切って掘りあげるため 直ぐには収穫できま せんでした。 それなら根を切らずに コンテナーで苗木を養成して植え付けると 直ぐに収穫できると思い 収穫用コンテナーを利用した苗木養成を始めたのが コンテナー栽培の原点です。 その時栄養貯蔵根の存在を 初めて知りました。 40年代後半に入りブドウのハウス栽培が盛んになり 当園もハウス栽培を取り入れて多い時 は 栽培面積が50aを越えました。 ブドウのハウス栽培も50年代前半に 平棚で10aで2500kgのブドウを取り 成績を上げた 仲間がいたので 50年代後半には 改良マンソン式の独自の棚を作り10a 2500kgの収 量を確保するようになりました。 しかし売上が多くなっても 夫婦二人だけの労力では限界になったので 労力配分を考えて 林檎〔つがる〕のハウス栽培に一部転換しました。 ブドウの超早期加温の失敗を経験に 地下冷房パイプを使用しての休眠完了技術を開発し 誰もがやったことのない林檎栽培に挑戦し 大成功して 初出荷の林檎は5kg入り 20箱を 出荷し 1箱2万円で40万になり話題になりましたが この技術情報も未公開のまま 平成11 年で終了しました。 その時シャクヤクもコンテナーで苗木を1年間養成して 冷蔵庫に入れて休眠させて 早だし 出荷に成功して 当時露地栽培では価格が低迷して1本20円程度であったシャクヤクが 1,500円で市場で取引されて 地元では話題になりましたが 今と違い特許などはとんでもな いと言う時代でしたので 技術情報は全て出しませんでしたので 独占販売になって ブドウの 加温栽培の燃料代の支払いが楽になりました。 昭和53年から平成4年まで出荷を続けましたが 平均手取り1本400円程度になり かなり 面白いハウス栽培になりました。 昭和60年頃 果実の輸入が自由化されたため ブドウも 台湾の二期作やチリからのブドウ が輸入されるようになり ブドウの端境期が無くなったために ご祝儀相場 1kg2万円もして いたハウスブドウの価格が下がり始めたので サクランボ栽培に取り組み始めました。 同じ頃ハウス桃の栽培も始めましたが かなりの成績をあげたので 会員を集め桃のハウス 栽培の技術指導を始めました。 その時 農協を通じて自己開発の最新情報を配布して指導しましたが 無料であった為に 会員から情報の流失が相次ぎ 長野県のハウス桃栽培が始まった経緯があります。 何年か後 この事を試験場の研究員と話したら 実は我々も利用させていただきましたのと話 に驚きましたが その後サクランボは 特許を取り契約した会員のみに 有料で技術指導する ようになると 技術情報の流失はなくなりました。 昭和の終わり頃から出荷の始まった ハウス桃のコテナー栽培では 当時がバブル期の最盛 期であったので 桃化粧箱が1kg 2万円で取引されたり 桃の鉢が平均手取り7,000円にな ったりした 夢のような時代でしたが ブドウだけは低迷の一途をたどりましたので ブドウのハ ウス栽培から撤退する為に サクランボのコンテナーや鉢を増やし続けていきました。 平成2年から始まった花芽接ぎのサクランボ第一世代の鉢はバブル期の時でしたので 7号 鉢1個 ご祝儀相場が1万5千円 平均手取り価格7,000円以上になり 年間300鉢を毎年 出荷していましたが 300鉢出荷するのに 1,000鉢用意しなければならず 残りの700鉢は 廃棄処分になり 大変効率の悪い栽培方法でした。 そのためにもっと効率の良い方法はないかと技術開発したのが 第二世代 第三世代の技術 です。 平成3年にブドウの超加温栽培の収穫が5月に終ったハウスに 増えたサクランボのコンテナ ーを12月から入れる予定で ブドウの木を抜こうと思った時 試験場で 研究員が台湾に行き 二期作の栽培技術の原書を持っていたので 借りてきて読むと9割位意味が理解できたので どうせ抜き取るブドウならと 長野県で初めて二期作に挑戦しました。 結果は 小玉のあまり美味しくないブドウでも 平均単価1Kg2000円になりました。 これもバヴル期であったので こんな単価になったと思いますが この情報を誤って聞いた県 内の生産者が大勢挑戦したが 技術情報が未公開の為 ほとんど初めは失敗しました。 この時程 正確の情報が必要なことを 痛切に感じた事はありませんでした。 サクランボの果実は 平成4年に日本一早い出荷で 桐箱300gで10万円になり平均単価も 1kg手取り11万円になり これも夢の時代でしたが 年々価格も下がり現在は正常の価格で 取引されるようになっています。 平成4年に申請した冷蔵庫利用の特許も 平成9年に取得しました。 平成16年には 二つ目の特許 鉢苗木養成特許を取得して 第二世代の鉢苗木を大量に養 成を開始しましたが 目標の出荷率5割にはなかなか到達しませんでしたが 毎年僅かですが 確実に進歩していきました。 インターネット販売は 全農長野の美味しい応援団で 販売していますが 平成20年に農業新 聞の一面に小さく写真入りで記事が掲載されたら 注文が殺到して対処できずに困ったので 現在はあまり販売量を増やさず 市場出荷を中心に販売しています。 サクランボの第三世代の鉢養成技術も開発中でしたが 技術も22年ほぼ完成して23年春作 から出荷が始まりますが 未だ出荷量の2割に達しませんが 将来はすべて第三世代の苗木 養成になります。 サクランボの鉢出荷も 技術が向上して 平成22年の年末販売は 目標としていた出荷率5 割を超えたので 最終目標 8割の出荷率まで頑張るつもりです。 23年度は ある程度評価された模様で 2月27日から市場出荷が始まりましたが 注文が相 次ぎ 現在は注文のあった市場しか発送できない現状に喜んでいます。 〔平成23年3月記〕 現在 第四世代の挿し木して翌年に果実が結実して出荷販売出来る鉢の技術の基礎部分は やっと開発に成功し 試験段階ですが技術を固定して 3〜4年後には出荷販売していきたい と思っています。 重油の高騰により現在のブドウのハウス栽培は 消滅の末期状態にあり管内のハウス栽培は 過去の半分以下の被覆面積になっており パイプのみのハウスが多く建っています。 価格も震災の影響で安くなり 来年以降は加速度的に減っていくと 思われますが 過去の技 術に何時までもしがみついているべきでは無いと思います。 〔平成23年5月記〕
鉢養成特許のコンサルタントについては 詳しい商談の後に決定しましす。 サクランボ鉢の養成技術に関しては サクランボ鉢販売に詳しく掲載してあります。 問合せ先 大塚施設園芸 電話 026−247−4144 コンテナーやハウス栽培に40年以上かけて 自己資金で色々の技術を開発して 果樹生産 販売して生活を維持してきたが 漸く安定技術が完成して量産体制に入る時になったが 病気 入院したりで 既に遅く 年をとりすぎてしまった。 現状維持で 体にあまり負担のかからない程度の経営規模で やっていくより仕方がない。 毎年 百万円程度の開発費を40年かけて 農業経営者としては失格で 他人さんには笑われ るが 道楽で毎年ゴルフに同程度の金を使っている人は 何も残らないで人生が終るし 毎年 貯金して高金利の時代を経て 豪邸をつくる人は 高額の固定資産税が次の時代まで残るし 人さまざまだが 二つの特許と大塚効果の結果が残っただけでも ましと思わなければいけな い。 結婚後の林檎の最低単価の時代 ハウスブドウの最良の昭和50年代 バヴルの時代の高単 価販売 バヴル後の最悪の時代等を経験して農業を行なってきたが 目標に到達した時は 後が少ない70才を過ぎてしまっていた。 友達も次々病気になったり 亡くなったりの年になったが 病気が再発しない限りは頑張って 仕事をしていきたいと思っているこの頃です。〔平成23年3月〕 漸く 最終目標の桃栗3年柿7年が 桃栗半年ブドウ半年の苗木養成革命の技術が完成。 ブドウは 来年より本格的栽培出荷が始まるが 20年先には落葉果樹は 春に苗木購入する とその年に果実が収穫できるのが当たり前と言う時代がきますので 早急に国や苗木業者は 試験栽培を開始するべきと思います。 既に商社を通じ韓国や中国からの接触もあります。 オランダのトマトの様に 世界規格になる苗木養成技術が完成したが 詳しい理論を公開しな いため 未だ誰も理解した人は いないが 結果だけは新聞等で公開していくつもりでいる。 〔平成30年5月〕 |